年々寿命が延び、人生100年時代と言われるようになりました。
そこで健康寿命のことがテレビなどでよく取り上げられています。
自立した生活を送れる期間のことを「健康寿命」言いますが、平均寿命(2018年男性約81歳、女性約87歳)より男性は約9年、女性は約12年も短いことが調査(2016年)で分かりました。
これは支援や介護を必要とするなど、健康上の問題で日常生活に制限のある期間が平均で9~12年もあるということになります。
いつまでも元気に過ごすためには「健康寿命」を延ばすことがとても大事になります。
さて健康で長生きしていくために大切なことって何でしょうか?
当院へ来られる高齢者の多くの方が
「足腰が弱くなってふらつくことがある」
「体が丸くなってきて姿勢が気になる」
「尿漏れが気になって出掛けるのが心配になる」など様々な悩みを抱えながら来院されます。
そこで何かご自分でやっていますか?とお聞きすると
「何かやりたいけど何をしていいかわからない」
「もう年だし今から何かやっても無理でしょ」とよく言われます。
でもご安心してください。これまで施術して感じることは、カラダはいくつになってもどんな状態からでも必ず回復するということです。
回復している方に共通していることは、簡単なことを地道にコツコツと“いい加減(・・・・)”に続けていることです。そういう方は土台である足腰がしっかりしてバランスが良いことです。また気持ちも前向きで生き生きとされています。
私はよく『元気は脚からやってくる』と言います。逆に『老化も脚からやってくる』と言います。ですから健康寿命を延ばす上で大切なことは「足腰を丈夫にする」ことなんです。
中でもカラダの中心であり全身に影響を及ぼす『骨盤』は大変重要な場所になります。その骨盤の土台となる筋肉を『骨盤底筋』と言います。
この土台である『骨盤底筋』が弱ると骨盤が歪み、先ほどお伝えしたように「尿漏れ」や「ふらつき」などさまざまなトラブルの原因にもなります。
そこで今回は健康長寿(元気)の源でもある『骨盤底筋』について理解し、タオルを使う簡単な『骨盤底筋タオル体操』をご紹介したいと思います。
この『骨盤底筋タオル体操』を続けていくと、
・転びにくく歩きやすくなったり
・手足が軽くなったり
・尿もれが改善したり
・姿勢が良くなり周りから変わったねと言われたり、
ココロもカラダも元気を取り戻し毎日の暮らしが楽しくなります。
目次
骨盤底筋ってどこにあるの?
上の図をご覧ください。まさに名前の通り骨盤の一番底にある筋肉を骨盤底筋と言います。(ちょうどお股の部分になります)
この筋肉は大変重要な筋肉ですが、緩みやすく、意識しにくく、鍛えにくいという性質があります。
骨盤底筋の役割は?
- 内臓全体を支える
- 骨盤内(子宮、膀胱、直腸)の臓器を支える
- 排尿、排便を促進します
- 生理、出産の骨盤運動の促進 などがあります。
骨盤底筋が弱る原因は?
- 妊娠出産時に伸びきってしまい弾力を失う
- 加齢により女性ホルモンが減少する
- 便秘でいきむ
- 強い咳をした時に圧力がかかる
- 肥満 などの理由で弱くなってしまいます。
骨盤底筋が弱くなるとどうなるの?
- 咳やくしゃみをすると尿が漏れることがある
- 内臓が下垂し下腹がぽっこり出てきたり、おならを我慢できなくなる
- 転びやすい
- 手足が重い、冷えやすい
- やる気が出なくなる などメンタルにも影響が出てきます。
骨盤底筋を鍛えるとどうなるの?
- 尿漏れパッドがいらなくなった
- 朝までぐっすり眠れるようになった
- 杖を使わなくても出掛けられた
- カラダが軽くなり、転ばなくなった
- 冷えにくくなった
- 姿勢が良くなった、元気が出てきた など喜びの声があります。
骨盤底筋タオル体操のやり方
ここまで骨盤底筋について学んできました。
それでは骨盤底筋タオル体操のやり方を3つご紹介します。
(用意するもの)
椅子
フェイスタオル
(丸めて直径4~5㎝、長さ20㎝程度にきっちり巻く)
基本姿勢
1.はじめに椅子に座って巻いたタオルを股の間の中央に入れて座ります。
2.次にタオルが当たっているところが痛くないか、前後左右に体を傾けてよく確認します。椅子にもたれかけないようにしましょう。
(出典元 公式ストレッチポール ひめトレBOOKより)
これが基本姿勢になります。
①上半身をまっすぐ伸ばす体操
(目的)骨盤がまっすぐになり姿勢を整え、呼吸や下腹を楽にします。
(やり方)
1.胸の前で両手を合わせる
2.合わせた手を上に伸ばしていく
3.腕をしっかりと上に伸ばし5秒キープします(呼吸は自然にゆっくりと)
これを5回繰り返しましょう。
(出典元 公式ストレッチポール ひめトレBOOKより)
②左右の肩甲骨を開く体操
(目的)胸を開き、猫背や肩こりを解消します。
(やり方)
1.両手をまっすぐ伸ばす
2.手のひらを外側に向ける
3.肘をまげて肩まで下げ5秒キープする(呼吸は自然にゆっくりと)
これを5回繰り返しましょう。
(出典元 公式ストレッチポール ひめトレBOOKより)
③体をひねる体操
(目的)わき腹を鍛え、下腹部の引き締めくびれをつくります。
(やり方)
1.基本姿勢になり、ゆっくり息を吸う
2.息を吐きながら上半身をゆっくり右にひねる
3.右に向いたまま深呼吸を3回したら前を向く
4.次に息を吐きながら左にひねる
5.左に向いたまま深呼吸を3回したら前を向く
これを5回繰り返しましょう。
(出典元 公式ストレッチポール ひめトレBOOKより)
以上が基本的な体操になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
伸びづらいところ、伸ばすと痛いところなどいろいろあったかと思いますが、続けていくと痛みもなくなり気持ちよく動かせるようになります。
そして変わっていく喜びを感じていただけたら嬉しいです。
ちなみに当院では下記のようなポールを使って骨盤底筋トレーニングのプログラムを行っています。
上記のポールは適度な硬さと大きさで刺激を与えることができますので、タオルより骨盤底筋を意識できるようになっています。
詳しくはお気軽にお電話ください。
骨盤底筋の運動だけでなく、きちんと骨盤のゆがみをチェックしたい方はぜひこちらもお読みください。